2024.12.12

SaaS事業の売上管理はなぜ難しい?業務の流れなどを詳しく解説!

拡大傾向にあるSaaS市場。SaaSモデルのサービスは一般から法人向けの商材まで、幅広い業界で提供されており、多くの企業が何かしらのSaaSサービスを業務シーンで活用しています。そのSaaSビジネスを支えているのがサブスクリプション型のビジネスモデルです。サブスクリプション型のビジネスは、従来の売り切り型ビジネスと比べて、顧客のニーズに合わせた事業展開が可能である一方、請求管理や売上管理が非常に複雑になります。

ここでは、SaaSビジネスの売上管理について、業務の流れ、難しい原因、そして効率化に貢献する販売・請求管理システム「Scalebase」について、解説しています。


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目次
SaaSとは
SaaSビジネスの収益モデル
売上の基本構造
請求管理から売上管理までの流れ
SaaSビジネスの売上管理が難しい理由
SaaSビジネスの管理基盤!販売・請求管理システム「Scalebase」


SaaSとは


SaaSとは「Software as a Service」の略であり、ソフトウェアをオンライン上で提供するサービスです。Microsoft Office 365などのオフィスソフトや、GmailなどのWebメール、Dropboxなどのオンラインストレージなどで多く見られます。

従来は買い切りのインストール型が主流でしたが、利用権を購入して使用期間分の料金を払うSaaSは、より手軽に利用できるサービスとして置き換わってきました。SaaSはインターネット環境が整っていれば場所やデバイスを選ばず利用できるため、利用者が拡大しています。


SaaSビジネスの収益モデル


SaaSは、サブスクリプションや月額課金・従量課金などの、定められた期間・使用量に応じて料金が発生するビジネスモデルと相性が良いとされています。

サブスクリプションビジネスには、顧客が解約をしない限り一定の利用料が支払われるため、収益が安定するメリットがあります。また顧客にとっては初期費用を抑え手軽に利用を開始できるため、導入のハードルが低いのも特徴です。そのため、新規獲得以上に、継続率を意識したカスタマーサクセスなどが重要になっています。

その一方で、この利便性は、顧客によって利用開始日やプラン、請求サイクルが異なるなどの請求業務の煩雑さを生み出します。結果的に、売り切りモデルと比較して経理処理が煩雑になるという特徴も備えています。



売上の基本構造


SaaSの売上の考え方としては、「MRR」の概念があります。

MRRは、毎月繰り返し得られる収益、つまり「月次経常収益」を指し、SaaSなどのサブスクリプションビジネスにおいて、事業の安定性や成長率を判断するための重要な指標として使われています。

MRRは「月額利用料×ユーザー数」で算出できますが、4つの構成要素からMRRはなりたっています。New MRR、Expansion MRR、Downgrade MRR、Churn MRRの4つがあります。このうち、New MRR・Expansion MRRは新規契約やアップセルなど「前月より増えた」MRRを意味し、Downgrade MRR・Churn MRRはダウングレードや解約など「前月より減った」MRRを意味します。毎月これらを足し合わせてMRRを算出します。



請求管理から売上管理までの流れ

実際の業務では、契約受注から、毎月の請求、売上の管理までには、複数の部署をまたがり多くのステップを踏む必要があります。SaaS事業は継続課金になるため、契約管理の概念が非常に重要になります。


①営業からバックオフィスへの共有

まず契約締結後に、営業からバックオフィスへ、契約内容あるいは契約書の共有が行われます。

②契約管理

顧客情報、契約情報を正しく記録、管理します。請求やサービス提供に関わる内容のため、顧客ごとに契約条件や契約期間が異なるケースや、イレギュラーなどをすべて管理します。またSaaSでは、契約期間中のプラン変更なども想定されるため、常に最新の情報と、変更履歴が分かるような形式であることが理想です。

③請求書業務

契約管理の情報をもとに、請求書の発行を行います。毎月や2ヶ月に一度、年に一度など、定められたタイミングで、その時点で適用されているプランやオプションに沿って請求を確定します。

④入金管理

顧客から入金があれば消込を行います。入金が行われていない場合や金額が異なる場合には、確認の上、再度請求を行うなどの対応が必要です。

⑤売上計上

契約期間が2ヶ月以上のものは、当月に計上する売上を先にもらっていることがあります。そのような前受金を考慮した上で、当月の売上を計上します。


SaaSビジネスの売上管理が難しい原因

SaaSビジネスの場合、売上管理は非常に煩雑になります。


①契約管理が複雑になる

SaaSのような継続課金のビジネスでは、契約期間が1ヶ月、半年、1年など顧客に応じて異なります。また、同じ顧客でも、アップグレード、ダウングレードなどにより毎回の料金が異なる場合もあります。
キャンペーンや割引が適用されるケースや、従量課金により毎月の請求金額が変動するケースなど、料金体系も複雑になりがちです。顧客ごとにクレジットや口座振替など支払い方法も異なり、プラン変更が途中で行われた場合には追加請求も行う必要があります。

②請求書発行の作業が多い

SaaSサービスは顧客との継続的な契約関係を結ぶため、請求書の発行も定期的に行うことになります。顧客数が増えていくと、それだけ請求書発行とその後付随する入金管理業務は比例して増加します。クレジットカードや口座振替、請求書払いなど請求方法も異なる場合は、それぞれのツールで管理することになり、非常に負担のかかる業務になります。

③前受金の管理が必要になる

前受収益の管理も抑えるべきポイントです。SaaSサービスのような役務提供では、収益認識基準により、半年や1年など、契約期間が2ヶ月以上の場合に前もって料金を受け取った際は、その時点では計上せず、サービスの提供期間が終了した時点で売上に計上します。

年間一括などで請求した場合は、毎月の請求書業務は省略される一方、前もって受け取った料金を月ごとに按分して売上計上を行う必要があります。


SaaSビジネスの管理基盤!販売・請求管理システム「Scalebase」


SaaS事業の売上管理を効率化には、継続課金ビジネスに対応した販売・請求管理システムの導入が挙げられます。ここで、サブスクリプション・従量課金ビジネスを成功に導く販売・請求管理システム「Scalebase」を紹介します。

Scalebaseは、営業が使用するSalesforceなどのCRM・SFAと、経理が使用する会計ソフトの間に位置するサービスです。継続課金ビジネスならではの複雑な契約形態、従量課金において取引量に応じて変動する料率設定、オプション機能の追加などを踏まえた契約変更の履歴管理に対応しています。請求管理では、Scalebaseで設定した計算式(商品マスタ)と使用量データのインポートにより従量計算、サービス・オプションを組み合わせた合計請求額などを自動で算出するため、ミスなく迅速に請求データの確定が行えます。

作成された請求データは、請求書の発行、もしくは決済システムへの連携され、毎月の請求業務を効率化に貢献します。



さらにScalebaseでは、契約・請求データをもとに毎月のMRRやChurn Rateの可視化にも対応しています。毎月、顧客に出す請求のデータをそのまま活用するため、正確な数字を設定なしで可視化します。継続課金ビジネスの販売戦略・プライシング戦略に最適化された販売・請求管理システムとして、BtoB継続課金ビジネスを展開する100社以上の企業に導入いただいています。


まとめ

SaaSビジネスで請求管理、売上管理をスムーズに行うためには、最適なシステムの導入が推奨されます。SaaSビジネスでお悩みの方は、ぜひ「Scalebase」にお問い合わせください。サービスについて詳しく知りたい方は「SaaS販売管理の業務効率化 | Scalebase(スケールベース)」もぜひご覧ください。



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