2024.12.12

サブスクビジネスの請求管理における問題点とシステム化のメリット

サブスクリプションビジネスには請求管理が煩雑になりやすいという特性があり、顧客数の増加に伴って管理業務が追い付かなくなった、というケースが多く見られます。本記事では、サブスクビジネスにおける請求管理の流れと問題点、請求管理システムを導入するメリットについて解説します。


目次
サブスクビジネスにおける請求管理の流れ
サブスクビジネスの請求管理は煩雑になりやすい
サブスクビジネスの成長を支えるシステムの選び方
サブスク事業の契約管理、料金計算、請求書発行・代金回収までを支える「Scalebase」


サブスクビジネスにおける請求管理の流れ

サブスクリプションビジネスでは定期的な収益が見込める反面、継続的に請求管理を行う必要があります。請求管理におけるミスや遅延は、顧客の信用低下を招く可能性があるため、適切かつ効率的に管理する仕組みづくりが必須といえます。

まずは、サブスクビジネスにおける請求管理の流れを見ていきましょう。

受注・契約情報の管理

請求書を発行するにあたり、まず必要となるのが受注情報や契約情報の管理です。顧客情報(部署、担当者、連絡先など)や提供サービスの内容、価格、契約期間などの情報を適切に管理することで、請求管理を円滑に行えるようになります。納入先と請求先が異なる場合は、明確に区分して管理することも重要です。

また、サブスクビジネスでは契約期間内にプランやオプションの変更が発生しやすいという特徴があるため、契約の変遷および請求時点における契約内容を正確に把握する必要があります。

請求内容の確定

受注・契約情報をもとに、前月の締め日から当月の締め日までの取引金額を集計し、請求内容を確定します。基本料金のほか、オプション料金や割引などがある場合は、それらを含めて計算する必要があります。また、支払い履歴を確認し、未払い金額があれば当月の請求内容に反映させます。請求内容が確定したら、請求金額や支払い期限などに誤りがないかをチェックし、請求書を作成します。

請求書の発行・送付

確定した請求内容をもとに請求書を作成し、顧客に送付します。請求書には、請求金額や支払い期限、支払い方法、取引内容、サービス提供期間などを明記する必要があります。顧客が確認しやすいよう、わかりやすいフォーマットで作成することも大切です。

請求書は単なる支払い請求のためだけではなく、契約内容の確認や取引の記録としても重要な役割を果たします。請求書に誤りがあるとトラブルに繋がる可能性があるため、送付前に入念にチェックする必要があります。

入金確認・消込

期日までに支払いが正しく行われているかを確認します。入金の確認ができない場合や、入金額が請求額と一致しない場合は取引先に確認し、状況に応じて請求書の再発行や返金処理、追加請求などの対応を行います。

問題なく入金確認ができた場合は、消込処理(会計帳簿に記載した売掛金を消す作業)を行います。サブスクビジネスにおいて、入金確認と消込は正確な請求管理およびキャッシュフローの維持に欠かせないため、抜かりなく行う必要があります。

【参考】:入金消込とは?注意すべき点と効率化のポイントについて解説


サブスクビジネスの請求管理は煩雑になりやすい

サブスクビジネスにおける請求管理は、一度の取引で完結する売り切り型ビジネスと比べると煩雑になりやすいという特徴があります。

請求管理が煩雑化する主な要因を3つご紹介します。

①課金体系が多く料金計算が複雑

まず挙げられるのが課金体系の多さです。サブスクリプションサービスの多くは、月額や年額の定額制だけではなく、利用量に応じた従量課金や割引などの柔軟な課金体系が用意されています。

そのため、基本プランに加えて利用量に応じた追加料金が発生するケースや、複数のオプションと割引が併用されるケース、日割り計算が必要なケースなど、顧客の利用パターンも多岐にわたります。顧客ごとの利用状況を確認した上で請求金額を計算する必要があり、非常に手間がかかります。

②顧客ごとに請求サイクルが異なる

サブスクは顧客によって締め日や請求サイクルが異なります。具体的には以下のようなパターンがあり、個別の利用状況に合わせてしかるべきタイミングで請求書の発行を行う必要があります。

  • 毎月定額料金を請求する「月額課金」
  • 契約期間分の料金をまとめて請求する「一括前払い」
  • 特定のサービス利用時に都度請求が発生する「スポット課金」

一括前払いの場合、請求回数を減らすことができますが、前受収益の処理が必要となる点に注意が必要です。前払いで支払われた金額は、実際のサービス提供期間に対応した収益として処理する必要があるため、収益計上のタイミングを調整することが求められます。

③契約内容の変更が多い

課金体系や請求サイクルの多様さに加え、契約内容の変更が発生しやすいことも請求管理の煩雑化を助長します。サブスクサービスでは、契約期間内にプラン変更やオプションの追加・解除を自由に行えるため、請求の度に契約内容を確認する必要があります。同一の顧客で契約内容が毎月変わるケースもあり、請求管理は一層複雑になります。



サブスクに特化した請求管理システムとは

サブスクの請求管理は、取引の件数や規模が大きくなるほど作業量が増えていきます。Excelやスプレッドシートで管理している場合、事業成長に伴って業務が追い付かなくなることが想定されます。

煩雑な請求管理を効率化する方法の一つに、サブスクに特化した請求管理システムの導入があります。

請求管理システムでできること

サブスクに特化した請求管理システムでは、契約情報の管理から請求、入金管理に至るまでの業務を一気通貫で管理できます。顧客ごとに異なる契約内容や請求サイクルを正確に管理し、請求データを自動生成する機能が備わっているため、適切なタイミングで請求書を発行・送付できるようになります。従量課金をはじめ、サブスク特有の多彩な課金体系に対応し、料金計算を手動で行う必要がなくなります。

また、既存の会計・決済システムとデータ連携ができる請求管理システムであれば、請求書の発行から毎月の決済の自動化まで対応可能です。

請求管理システムを導入するメリット

請求管理システムでは、料金計算や請求データの作成など、多くの作業が自動化されるため、請求管理に要する工数を大幅に削減できます。データの転記や変更内容の反映を手入力で行う必要がなくなることは、属人化の解消およびヒューマンエラーの防止にも寄与します。そのため、事業成長に伴って取引規模が拡大しても、ミスなく効率的に請求管理が行えるようになります。

また、紙の請求書では発送作業の手間や保管場所、管理方法の問題が起こりやすいですが、システム化をすればデータで請求書の送付・保管・管理ができ、従来の課題を丸ごと解決できます。





サブスクビジネスの契約管理、料金計算、請求管理を支える「Scalebase」

サブスクビジネスにおける既存顧客の契約管理や請求管理業務の効率化には、継続課金ビジネスに対応した販売・請求管理システムの導入が挙げられます。ここで、SaaS企業を中心に約200社以上の導入実績を持つ販売・請求管理システム「Scalebase」を紹介します。

Scalebaseは、営業が使用するSalesforceなどのCRM・SFAと、経理が使用する会計ソフトの間に位置するサービスです。継続課金ビジネスならではの複雑な契約形態、従量課金において取引量に応じて変動する料率設定、オプション機能の追加などを踏まえた契約変更の履歴管理に対応しています。

請求管理では、Scalebaseで設定した計算式(商品マスタ)と使用量データのインポートにより従量計算、サービス・オプションを組み合わせた合計請求額などを自動で算出するため、ミスなく迅速に請求データの確定が行えます。作成された請求データは、請求書の発行、もしくは決済システムへ連携され、毎月の請求業務の効率化に貢献します。


さらにScalebaseでは、契約・請求データをもとに毎月のMRRやChurn Rateの可視化にも対応しています。毎月顧客に出す請求のデータをそのまま活用するため、正確な数字を設定なしで可視化します。


まとめ

サブスクビジネスに対応したシステムを導入すれば、煩雑な請求管理を大幅に効率化できます。誰に・いつ・いくらを請求するのかを正確に把握できるようになり、請求書の発行・送付や入金管理をスムーズに行えるようになります。

サブスクビジネスの請求管理において「エクセルでの管理に限界を感じている」「料金計算が複雑で請求漏れや誤請求のリスクがある」といった課題がある場合は、「Scalebase」をご検討ください。サブスクリプションに特化した多彩な機能を備え、効率的でミスのない請求管理を実現します。サービスについて詳しく知りたい方は「請求管理の業務効率化」もご一読ください。


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