2024.10.16
継続課金ビジネスでは、定期的に課金・代金回収を行う必要があります。全顧客に対して一律定額の提供であれば問題ありませんが、近年BtoB向けサービスでは、プランやオプションの多様化や、特約の存在、期中のプラン変更など顧客ごとに異なる契約が存在し、代金回収業務は非常に煩雑になります。
請求を正確に行うためには、請求のタイミングで契約状況を把握する必要があり、そこで求められるのが契約管理、ないしは契約管理表です。今回は、継続課金ビジネスで知っておきたい契約管理の重要性を解説します。
⇒資料「BtoB継続課金ビジネスを成功に導く販売・請求管理」の無料ダウンロードはこちら
目次
継続課金ビジネスの契約管理とは?
継続課金ビジネスはなぜ契約管理が重要なのか
継続課金における契約管理の難しさ
エクセル・Googleスプレッドシートで契約管理表を作成する場合
「Scalebase」の紹介
契約管理とは、どの顧客が、何の商品(プラン・オプション)を、いつからいつまで利用するのかという契約内容を管理することです。
契約管理の内容は、顧客の属性と、契約の属性に分かれます。
・顧客の属性:顧客ID、請求先情報、請求書送付先、担当者情報など
・契約の属性:契約中のプランやオプション、その課金内容(月額、年額、従量等)、契約期間、割引などの有無、請求タイミング(毎月20日など)、支払期限、決済手段など
これらをエクセルやスプレッドシートを活用した契約管理表、もしくは契約管理システムなどで、まとめることが求められます。
継続課金ビジネスは、定期的に請求を行う必要があるため、請求のタイミングで適用されている契約内容を確認する必要があります。ここで、売り切り型ビジネスと継続課金ビジネスとの比較で、バックオフィスの業務フローがどのように変わるのかを説明します。
売り切り型のビジネスモデルでは、案件やサービスが受注となった後に請求金額の計算、請求書の発行、送付、入金回収、クレジット代行会社などへの決済入金を行います。業務フローで見ると、一つの受注・一つの契約から一つの請求書しか発生しませんでした。
継続課金ビジネスでは一つの契約から定期的に請求を行うことになります。正しく請求しスムーズな手続きを行うためには、どの顧客がどのサービスをいつからいつまで利用した請求なのか、決済手段は何を選択したのか等を把握を、仕組みとして整える必要があります。毎月請求を行うたびに全ての契約書を確認するのは現実的ではないため、契約管理表などで効率的に対処することになります。
継続課金ビジネスの契約管理で直面する課題、考慮しておくべきポイントを述べていきます。
継続課金ビジネスの契約管理では、契約開始から終了という契約期間の概念を理解する必要があります。
契約期間は、単に契約開始から終了の期間を把握する必要があるというだけではありません。その契約期間内に起こりうる、プラン変更をはじめとした様々な事象を想定する必要があります。そのため、契約開始日・終了日のほか、更新の対応、期中のプラン変更など、契約は常に可変するという前提にたち、契約の履歴管理を行うことが重要です。場合によっては、提供サービス自体の価格変更なども想定が必要です。
例えば、下図のように2022年8月はライトプラン、9月途中からオプションを追加、10月からはプランを乗り換えしてスタンダードプランになり、料金も上がるといったイメージです。また途中から休止期間を挟むといったケース、プラン変更に伴う事務手数料の請求といったケースもあります。
特にBtoB向けの継続課金サービスでは、一見、シンプルな月額料金であっても、オプションサービスの付加や利用状況などによって、顧客によって月々に支払う料金にバリエーションができてしまうため、管理が難しくなります。
また近年は、シンプルな定額だけでなく、従量モデル且つ様々な課金モデルを組み合わせるケースが多くなっています。例えば、使用量をベースにした課金、アカウント数をベースにした課金、機能をベースにした課金などに、段階型や変動従量型、ディスカウント、トライアル期間なども掛け合わせると無数のパターンが発生し、毎月の請求金額の算出に苦労することになります。
顧客によって請求金額が異なれば異なるほど、請求書の作成・発行作業も時間がかかることになり、これらの作業を手動で行っている場合は、非常に手間がかかります。
Microsoft OfficeのExcel、Googleスプレッドシート共に無料で使用できる点が大きなメリットです。
特にスプレッドシートでは、オンラインで共有でき、複数人が関わる編集にも向いています。データをクラウド上に保存するので、外出先や事務所、自宅などさまざまな場所からアクセス可能で、リアルタイムで情報の更新・反映ができるのが特徴です。
エクセル・スプレッドシートでの契約管理・請求管理では、縦の列に顧客名を並べ、横の行に基本項目を用意します。
項目としては、以下のものが挙げられるでしょう。
企業名、請求先担当者、請求書送付先、担当営業、プラン名、請求金額(ユーザー数・単価・税)、支払条件(月額、年額)、初期費用 契約期間、次回更新月、請求基準日、請求金額(ユーザー数・単価・税)など
契約管理のイメージとしては以下のような画像になります。
年月ごとの請求予定を組み込むことで、プラン変更予定などのメモを記録するができ、実際の請求業務や売上予測にも役立ちます。毎月の請求は、この契約管理表をもとに、各月ごとにエクセル、スプレッドシートで保存することで対応し、請求書発行へと進みます。
料金計算に関しても、それぞれの商品ごとにテンプレート用のエクセル、スプレッドシートを作成して計算することも可能です。ただ、数式を間違えによる計算ミスや、エクセル入力後、計算結果を請求書発行ツールに入れる際の転記も必要になるので、この過程でのミスにも注意が必要です。
顧客数が少なく、管理する項目も少なければエクセル・スプレッドシートでの契約管理が可能です。ただし情報量が多くなると、動作が重くなります。プランや顧客が多くなると、ステータス変更の発生頻度の増加によるミスの発生、情報検索やデータ分析の限界、他のシステムとの連携性など、機能面で物足りなくなります。
また、エクセルやスプレッドシートの欠点としては、更新すると最新の情報しか残らない点です。そのため履歴の管理には向いていません。間違えて更新してしまうと元に戻せない可能性もあり、過去のある時点の契約情報を検索する際には、契約書にさかのぼる必要が出てきます。
継続課金ビジネスの契約管理の難易度は非常に高く、Excelやスプレッドシート、既にある基幹システムではなかなか対応しきれないのが現実です。また、請求金額の計算や売上の集計が手作業となると、監査から指摘が入るケースも多いです。 そこで適切なシステム導入をして、契約管理を行っていくことをおすすめします。そこで紹介するのがアルプ社が提供する販売・請求管理システム「Scalebase」です。
(Scalebaseの契約管理画面)
契約情報の登録は、「商品マスタ」から商品を選択し、顧客に紐づけることで完了します。商品マスタは様々な料金ロジックに対応しており、契約に応じて個別に変更することもできます。商品マスタを活用した契約管理により、システム上で毎月の請求計算も自動で算出し、請求書発行までの業務を効率化します。(従量課金の場合も、使用量インポートを実施することで対応可能です。)
(商品マスタ作成時の画面)
また、Scalebaseでは契約期間中に発生する「オプションの追加契約」「上位プランへの変更」といった契約履歴も適切に管理ができます。顧客ごとに契約の変遷をタイムラインで管理できるため、顧客からの過去の契約情報について問い合わせがあっても、すぐに情報を参照でき迅速な対応が可能です。
(契約情報と契約タイムライン)
継続課金ビジネスの販売戦略・プライシング戦略に最適化された販売・請求管理システムとして、BtoB継続課金ビジネスを展開する100社以上の企業に導入いただいています。契約管理・請求管理でお困りの事業者様はお気軽にお問い合わせください。
LOADING...
LOADING...
ご不明な点はお気軽にお問い合わせください。
料金や機能など詳しくご案内します。