2025.9.16
銀行振込の消込、手作業はもう限界!ミスと工数を劇的に削減する自動化の秘訣
毎月の請求・入金業務、特に銀行振込の消込作業に多くの時間を費やしていませんか?「振込名義人が請求先と微妙に違う」「手数料が引かれていて金額が合わない」「複数の請求がまとめて振り込まれている」――こうした一つひとつの確認作業は、経理担当者の大きな負担です。
手作業による入金消込は、確認漏れや入力ミスといったヒューマンエラーを引き起こしやすく、最悪の場合、入金済みの取引先へ誤って督促してしまい、信用問題に発展するリスクも潜んでいます。また、特定の担当者しか対応できない「業務の属人化」も深刻な課題です。
本記事では、銀行振込における消込業務の基本から、経理担当者を悩ませる具体的な課題、そしてそれらを解決するための効率化・自動化の方法までを徹底解説します。この記事を読めば、貴社の請求・入金管理業務を次のステージへ進めるヒントが見つかるはずです。
目次
銀行振込の消込業務とは?
経理担当者を悩ませる、銀行振込の消込における5つの壁
銀行振込の消込作業を効率化・自動化する3つのステップ
請求から消込まで一気通貫で自動化するなら「Scalebase」
まず、消込業務の重要性と、銀行振込とよく比較される口座振替との違いについて確認しましょう。
入金消込とは、商品やサービスを提供した際に発生した「売掛金(請求)」と、顧客から実際に支払われた「入金」を照合し、債権が回収済みであることを会計帳簿上で処理する一連の作業を指します。この業務が正確に行われることで、以下のことが可能になります。
• 未回収リスクの防止
期日通りに入金されているかを正確に把握し、未入金の発生を早期に検知することで、貸し倒れリスクを低減します。
• 正確なキャッシュフローの把握
企業の資金繰りを正確に把握し、適切な経営判断を下すための重要なデータとなります。
• 顧客との信頼関係維持
入金済みにもかかわらず誤って督促するなどのミスを防ぎ、顧客との良好な関係を維持します。
銀行口座を利用した決済方法には「銀行振込」の他に「口座振替」があります。これらは似ていますが、プロセスや手数料の負担者が異なります。
項目 | 銀行振込 | 口座振替 |
---|---|---|
支払いの主体 | 顧客(消費者・取引先)が自ら手続きを行う | 金融機関が自動で引き落とす |
手数料の負担 | 顧客(振込側)が負担することが多い | 事業者(請求側)が負担する |
主な用途 | 1回限りの支払いや、都度発生する取引 | 家賃や公共料金など、毎月定額の継続的な支払い |
未回収リスク | 支払い忘れや手続きミスが発生しやすい | 口座残高不足を除き、支払い忘れによる未回収は発生しにくい |
【参考記事】入金消込とは?注意すべき点と効率化のポイントについて解説
銀行振込の消込は、クレジットカード決済やコンビニ決済のように注文情報と入金情報が自動で紐づかないため、特に作業が煩雑になりがちです。ここでは、経理担当者が直面する代表的な5つの課題を解説します。
預金明細に記載される振込名義人はカタカナ表記で見づらい上、請求先の正式名称と完全には一致しないケースが頻繁に発生します。
• 表記の揺れ:「株式会社」が「(カ)」であったり、屋号で振り込まれたりする。
• 名義の不一致:担当者の個人名や、親会社からまとめて振り込まれる。
• 同姓同名・類似社名:同姓同名や、カナ表記にすると同じになってしまう類似社名が存在する。
これらの場合、一件ずつ電話で確認するなどの手間が発生し、業務が大幅に遅延する原因となります。
請求額と実際の入金額が異なるケースも、経理担当者を悩ませる大きな要因です。
• 振込手数料の差し引き:顧客側で振込手数料を差し引いて入金される。
• 消費税の端数処理:自社と取引先で消費税の端数処理(切り上げ・切り捨て)が異なり、1円単位のズレが生じる。
• 単純なミス: 顧客による金額の入力ミス、一部のみの入金(一部入金)、請求額より多く振り込まれる(過入金)など。
差額が発生するたびに、原因を特定し、不足分の請求や返金といった追加業務が必要になります。
取引先によっては、複数月分や複数の請求書をまとめて一つの金額で振り込んでくることがあります。どの請求書に対応する入金なのかを特定するため、請求データの合計金額が一致する組み合わせを探す作業は、まさにパズルのようです。取引件数が増えるほど、この作業は複雑さを増し、膨大な時間を要します。
目視での確認や手入力に頼る作業では、どれだけ注意を払っていてもミスは起こり得ます。
• 確認漏れ・入力ミス:似たような金額や社名を見間違える、会計ソフトへの転記を誤る。
• 消し忘れ:大量のデータを処理する中で、特定の入金の消込作業を忘れてしまう。
これらのミスは、未回収債権の放置によるキャッシュフローの悪化や、顧客への二重請求といった重大な問題に直結します。
消込業務は取引先ごとの入金ルールなど、経験則に頼る部分が多く、特定の担当者しか対応できない「属人化」に陥りがちです。担当者が休暇を取ったり、退職したりすると、途端に業務が停滞するリスクを抱えています。
れらの課題を解決するためには、手作業からの脱却が不可欠です。ここでは、業務の自動化に向けた3つのステップをご紹介します。
ステップ1: Excelの活用(応急処置)
多くの企業でまず試みられるのが、Excelの関数(VLOOKUPなど)やマクロを活用する方法です。追加コストなしで始められる手軽さがメリットですが、複雑な名義の表記揺れや複数の請求を合算した入金など、イレギュラーなケースへの対応には限界があり、属人化を助長する可能性もあります。
ステップ2: 会計ソフトの導入
多くの会計ソフトには、インターネットバンキングの入出金明細を取り込み、入金処理を補助する機能が備わっています。これにより、データ入力の手間は削減され、仕訳作成までスムーズに行えるようになります。しかし、会計ソフトはあくまで会計処理がメインのため、入金消込に特化した高精度な照合機能は持たない場合があります。
ステップ3: 請求管理・入金消込システムの導入(根本解決)
最も効果的な解決策が、入金消込に特化した専用システムを導入することです。これらのシステムは、以下のような機能で消込業務を根本から自動化します。
機能 | 詳細 |
---|---|
高精度な自動照合 | AIなどが振込名義人の表記揺れや手数料差引を自動で判断し、高い精度で請求データと入金データをマッチングさせます。 |
バーチャル口座の活用 | 請求先ごとに専用の仮想口座番号を発行し、誰が振り込んだかを特定します。 |
未入金管理の自動化 | 消込が完了しなかった請求を自動でリストアップし、督促業務を効率化します。 |
数あるシステムの中でも、特にサブスクリプションビジネスのような複雑な請求が発生する企業におすすめしたいのが、販売管理システム「Scalebase」です。
「Scalebase」の請求・決済機能である「Scalebase ペイメント」は、銀行振込の消込業務が抱える課題をテクノロジーの力で解決します。
• 自動消込機能
請求データと金融機関から取り込んだ入金データを自動で紐づけ、これまで手作業で行っていた消込作業の時間を大幅に短縮します。
• AIによるレコメンド機能
自動でマッチングしなかった入金データも、AIが振込名義人などから入金元を推測して候補を提示。担当者はそれを選択するだけで、簡単に消込作業を完了できます。
• 柔軟なデータ連携
金融機関とのAPI連携(今後対応予定)やFBデータの取り込みに対応。消込が完了したデータは、お使いの会計システムのフォーマットに合わせた仕訳ファイルとして出力でき、後続の業務もスムーズです。
「Scalebase」の強みは、単なる消込の自動化に留まりません。
サブスクリプションビジネスで発生しがちな、従量課金、日割り計算、プラン変更に伴う差額請求といった、複雑な料金計算にも標準機能で対応します。 契約管理から見積、請求、決済、そして入金消込、仕訳連携まで、販売プロセス全体を一元管理することで、データの分断を防ぎ、正確で迅速な意思決定を支援します。
実際に「Scalebase」を導入した企業からは、業務効率化に関しての声が多数寄せられています。
• NTT東日本様
複雑な従量課金計算に使用していたExcelを撤廃。正確性を担保しつつ、導入前比で約50%の作業工数削減を実現しました。
• BRANU株式会社様
毎月2,000件の契約管理から口座振替までを正確かつ効率的に実現。月間20時間程度の業務削減につながりました
銀行振込の消込業務は、手作業に依存している限り、ミスや属人化といった課題から逃れることはできません。企業の成長に伴い取引件数が増えれば、その負担は限界に達するでしょう。これらの課題を根本から解決するには、Excelや会計ソフトの補助機能だけでは不十分であり、請求管理・入金消込に特化したシステムの導入が不可欠です。
「Scalebase」は、面倒な銀行振込の消込作業を自動化するだけでなく、サブスクリプションビジネスをはじめとする現代の多様なビジネスモデルに対応し、企業の収益プロセス全体を最適化します。日々の消込業務に課題を感じている経理責任者・担当者の方は、ぜひ一度「Scalebase」の導入をご検討ください。まずは資料請求から、その効果をご確認ください。
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