大手企業への個別見積りが多く、契約が複雑化。マスタ情報により請求項目を統一し、請求書から会計への落とし込み時間を50%削減!

社名/テックタッチ株式会社

業種/情報通信

エンタープライズ向けにサービスを提供する場合、受注に向けて営業段階で様々な調整が行われます。その結果、顧客ごとに契約条件が異なり、契約・請求管理はかなり複雑になる傾向があります。

今回は、大手企業や自治体・官公庁にノーコードのガイド・ナビゲーションツール「テックタッチ」を提供するテックタッチ株式会社の管理部門の飯沼 貴史様に、エンタープライズ営業を支える上で直面した契約管理の複雑さや、実際の請求フロー、Scalebaseが発揮する価値などについて、お話を伺いました。



-会社と事業の概要について教えてください。

飯沼 様:
テックタッチ株式会社は「すべてのユーザーがシステムを使いこなせる世界に」を掲げ、ノーコードのガイド・ナビゲーションツール「テックタッチ」を開発・提供しています。

金融機関およびIT企業出身の代表・井無田が、「せっかく機能を追加しても、UIを通してユーザーに価値が伝わりづらい」というもどかしさを抱える作り手と、「システムは使いにくい」と考える使い手とのギャップを解消したいという思いから立ち上げました。

2018年に創業し、現在は大手企業や自治体・官公庁などに導入され、ユーザー数は200万人超。国内シェアNo.1(※)を獲得するほか、グッドデザイン賞などの受賞し、経済産業省が選ぶJ-startupにも認定されています。


※株式会社アイ・ティ・アール「ITR Market View:カスタマーサクセス市場2022」         
デジタル・アダプション・プラットフォーム市場:ベンダー別売上金額シェア(2021 - 2022年度予測)



大手企業への個別見積もりが多く、契約や請求が複雑に。月次決算時に行う請求書の解読が大きな負担に


-「テックタッチ」の契約・請求管理に特徴はありますか?

飯沼  様:
契約・請求管理における「テックタッチ」の特徴は、会社として定価をもっていないことです。

「テックタッチ」は、企業内で使用される人事・会計システム等で活用いただくことが最も多く、企業の従業員向け、いわゆる「B to E(Business to Employee)」のサービスです。導入企業の多くがエンタープライズで、顧客からの要望に柔軟に応えられるように努めています。

そのため、契約内容に関しても、「利用システムごとの単価(月額利用料)×アカウント数(従業員数)」が見積もりのベースにあること以外に決まったものはなく、契約期間、支払サイクル、支払期限など、顧客によって様々です。料金単価に関しても、CRMやERPなどカスタマイズが多く存在するシステムと、あまり複雑な利用が発生しない経費精算システムなどでは、CSの工数や「テックタッチ」の価値が変わるため、同じ会社でも使用するシステムに応じて異なることが多いです。


-Scalebase検討の背景、導入前の課題はどのようなものですか?

飯沼  様:
課題を感じていたのは、月次決算を行う際の集計業務です。

営業担当が請求書の作成・発送まで担っていたので、請求書の項目、発送方法、タイミング等に一切ルールがありませんでした。そのため、月次決算を締めるときに請求書を集計すると、いつからの契約なのか、どういう項目で請求しているのか、解読できないことが非常に多かった。

契約条件などをスプレッドシートにまとめて管理するところからスタートしましたが、件数的にも長くは持たないなと感じていました。


-Scalebase導入の決め手について教えてください。

飯沼  様:
契約条件や更新タイミングなどを誰でも把握できるよう、請求項目を統一しバリデーションをかけることが、経理にとってまず大事だと考えました。

Scalebaseは導入企業にSaaSの会社が多く、契約・請求管理システムとして表現方法がかなり柔軟な点が魅力でした。契約期間の設計、支払サイクル、更新有無、月額×アカウントの料金体系、年間一括の対応など、様々な契約条件を考慮する必要がある「テックタッチ」に、まさにフィットするシステムだと感じました。




Scalebaseのマスタ情報をもとに請求書を発行。この統一により、請求書から会計への落とし込み作業が50%削減!


-Scalebaseへの移行はどのように進みましたか?

飯沼  様:
毎週の定例MTGでの進捗を管理いただきながら、最初の1ヵ月でデータの整理を行い、2ヵ月目には本番環境に移行しました。特に最初の1ヵ月は、Slackを通してたくさん質問をしましたが、隣にいるかのようなスピードで対応いただき、その都度不明点を潰せたので本当に助かりました。

導入期間を長引かせてスプレッドシートでの運用を続けるよりは、ある程度のテストで「行ける」と判断し、本番環境へ移行したことも正解でした。


-Scalebase導入の効果をどのように感じていますか。

飯沼  様:
Scalebaseの導入により請求項目を統一でき、請求書から会計に落とし込む作業を約50%、時間にして月に丸1日程度削減できました!

Scalebase導入にあわせて、まず営業アシスタントが請求書発行前にScalebaseに契約情報を登録し、そこから請求書発行システムに連携するように、請求フローを変更しました。営業担当は営業アシスタントに依頼をかけるだけになり、管理部としてもScalebaseのマスタ情報をもとに請求書を発行できるので、お互いにとってメリットがある形を作ることができました。

その結果、請求書から会計への落とし込みも、インポート後に行っていた契約内容を確認や書き換えの必要がなくなり、今ではScalebaseのデータをインポートしたらほぼ終わり。請求書の集計と解読に時間がかかっていた以前とは、比べ物にならないくらいにラクになりました。




【Scalebaseによるテックタッチの活用についてご紹介】

「テックタッチ」は、大手企業の社内システム向けだけでなく、ベンダー企業の提供システム向けにもサービスを提供されています。

Scalebaseでも、以下画像のように、意味が難しい用語などには説明やヘルプサイトへのリンクを記載するなど、「テックタッチ」を活用を通して、ユーザにとってより使いやすいサービスを目指しています。



Scalebaseは、「請求書にバリデーションをかけ、送付を忘れない優秀な営業アシスタント」


-今後、Scalebaseに期待することはありますか?

飯沼 様:
期待することは、Scalebase上での請求書発行や消込の実現です。

現状はScalebaseで作成した請求データを別の請求書発行システムに連携して対応していますが、受け側のシステム次第ではScalebaseで保有しているデータをうまく活用できない懸念があります。単純に1つのシステムで対応できるとラクになりますし、Scalebaseで契約管理から請求書発行まで一気通貫で対応できると非常に嬉しいと考えています。


→ 2023年7月よりScalebaseから請求書が発行できるようになりました!



-Scalebaseを一言でいうとどんな存在ですか?

飯沼  様:
「請求書にバリデーションをかけ、送付を忘れない優秀な営業アシスタント」です。

エンタープライズ向けのサービスにおいては、契約条件の複雑さとそれに伴う請求項目の複雑さは、経理業務に大きな負担を与えかねません。継続課金ビジネスは成長も速いため、請求領域については早めの対応が大事だと考えています。この部分を後回しにして、請求漏れ等の対応で多くの工数を割かれていた可能性を考えると、我々はいいタイミングで導入できたと思います。

また、Scalebaseは監査対応という意味でも役に立っています。どういう契約があるのか確認された際に、アカウントを渡すことで対応できるので、システム化の効果は本当に大きかったです。


社名   | テックタッチ株式会社
業種   | 情報通信
従業員数 | 100名(2023年7月時点)
業務内容 | デジタルアダプションプラットフォーム「テックタッチ」の開発および提供

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