前受収益の取り崩し仕訳の作成を、不安のあるExcelから「Scalebase」で!

社名/PicoCELA株式会社

業種/情報通信業

将来の利用料を一括請求する場合、前受収益の取り崩し処理が会計上必要になります。毎月の請求書発行が不要になる一方で、会計上は1年や3年といった契約期間に従って売上を毎月計上する必要があり、Excelでの管理は大きな負担になります。

今回は、前受収益の管理を目的にScalebaseを活用する事例として、法人向けにWi-Fiソリューションを提供するPicoCELA株式会社の経営管理部から、財務チームマネージャー 沼田様(写真右)、経理チームマネージャー弓取様(写真左)、経営企画チームマネージャー高橋様、経理メンバー神子様に、お話を伺いました。



-会社と事業の概要について教えてください。

高橋 様:
PicoCELA株式会社は、安定したWi-Fi環境とエッジコンピューティングを実現するエンタープライズレベルのメッシュWi-Fi技術を展開する企業です。屋内外を問わず、LAN ケーブルを減らし、高速・スムーズ・安定・連続な無線ネットワークを構築するメッシュWi-Fiソリューションを提供しています。

ケーブル配線の制約により今まで通信機器を設置しづらかった工場倉庫や建設現場、商業施設などの環境でも使用可能な、特許技術を活用したケーブルレスのWi-Fiと、PicoCELAデバイスの管理・監視・診断の3つの機能をもったクラウド管理システム「PicoManager®」をセットで、多くの法人様に導入いただいています。


60カ月で按分すべき売上を、セルのコピーミスで62カ月分作成していたことも

-PicoCELAの請求業務に特徴はありますか?

神子 様:
PicoCELAの請求は、大きく2つのパターンが存在します。
1つは、「PCWL-0500」シリーズをはじめとしたハードウェアの設置工事や販売に関するもので、受注のたびに都度請求を行っています。

もう1つは、管理プラットフォーム「PicoManeger」や保守サービスに関する請求です。こちらは1年、3年、5年といった契約期間に沿って提供しており、一括前払いで代金を受領した後、前受収益の取り崩しを毎月行っているのが特徴です。また、オフィス向けWi-Fi「ケーブルいらず」では、毎月請求も存在しています。


-Scalebase検討の背景、導入前の課題はどのようなものですか?

高橋 様:
課題を感じていたのは、一括前払いで受け取った前受収益の取り崩しや、一部残っている毎月請求の管理についてです。月次ごとにExcelファイルを更新して管理していましたが、直近2〜3年で契約数が急激に増えたこともあり、従来のExcel管理では限界を迎えていました。

沼田 様:
Excel管理の問題点は様々でした。
例えば、5年契約の際に、60カ月で月次化すべき売り上げを、セルのコピーミスで62カ月で設定していたといったケアレスミスもありました。また、Ecxelだけでは、売り上げを按分しているけれど請求済みかどうかを確認できず、他にも新規の契約なのか更新の契約なのかも判断できないといった運用でした。

神子 様:
何か気になることがあるたびに、別のシステム等でチェック作業が必要になり、管理体制としては本当に限界でした。「毎月請求」と記録されている取引でも、既に一括で代金を受け取っていないか、請求書を発行して本当に問題ないか、毎月ひやひやしながら対応していました。


-Scalebase導入の決め手について教えてください。

神子 様:
前受収益の正確な管理と、会計ソフトで使用している「freee」への繋ぎこみがポイントでした。
請求書発行については、案件管理、ハードウェアの在庫管理などとまとめて「GEN」というシステムで対応していたため、あくまで前受管理の機能を基準に選定を行いました。

請求管理サービスをいくつか検索しましたが、自動請求や債権管理など請求に長けている製品が多かった印象です。そのようななか、期間の概念を持つ契約を柔軟に管理でき、前受収益にも対応できるScalebaseは、まさに我々が求めていたサービスで、Scalebase以外の選択肢は考えられませんでした。


(高橋様は北海道から、神子様はタイから、オンラインで参加いただきました。)


不安があるExcelとは異なり、データ構造や操作ログなど、システムに依拠した仕訳に大きな安心感

-ExcelからScalebaseへの移行はどのように進みましたか?

神子 様:
ExcelからScalebaseへの移行準備に約1カ月、データインポート後のチェック作業に約2カ月だったと思います。5年以上前の契約もあり、データ整備がかなり大変でした。インポート後も、例えば、毎月請求をしている取引先(契約)に対して、本来請求をしなくていい終了月に請求をする設定になっていないかなど、全件チェックを行いました。

新規の契約対応を含めて多くの件数があり、他の業務と並行していたためハードな作業でしたが、Scalebaseのカスタマーサクセスチームに真摯に対応いただいたおかげで、無事に運用まで進めました。


-Scalebase導入の効果をどのように感じていますか。

沼田 様:
最大の効果は、なんといっても会計処理を正確に行えるようになったことです。
会計ソフトへ連携する仕訳データをScalebaseの契約・請求情報から作成するため、仕訳の根拠に信頼を持てるようになりました。不安があるExcelではなく、データ構造の統一性から、いつだれが入力したのかといったログまで、システムに依拠した仕訳が作成できることは、監査対応でも大きな価値を発揮してくれています。

また、Excelを会計ソフトへインポートしていたときには、1案件ごとの端数が合わない、1円マイナスになるといった問題も多くありました。こうした細かいズレがなくなったことも、助かっています。

高橋 様:
レポ-ト機能も便利だと思っています。
管理会計の視点から、前受収益の取り崩しスケジュールや、現時点の契約をもとにした先々の売上推移などを定期的にウォッチしています。請求担当とのコミュニケーションも必要なく、正確な数字を集計作業なしで確認できるため、部署が異なる経営企画側の業務効率にも非常に役立っています。


前受収益のレポート



Excelの管理には、契約管理という概念がそもそもなかった。Scalebaseには継続課金の契約管理に必要な項目が揃っている

-作業者の立場からは、Scalebaseにどのような価値を感じていますか?

神子 様:
自前で作成していたExcelと比べたときに、Scalebaseには継続課金の契約管理をする上で必要な項目が一通り揃っていると感心しています。例えば、毎月請求をしている取引先について、自動更新が必要かどうか、終了月はいつか、などExcelだと分かりにくかった部分が多くありました。Scalebaseを見れば項目がしっかり用意されているので、担当者としてこのような漏れの怖さが無くなったのはとても心強いです!

沼田 様:
Excel管理のときは、契約管理という概念がそもそもなかった気がします。どういう案件があって、いくらの金額を、どのタイミングで収益化するか。今振り返ると、それだけを管理しており、業務に対して最適な運用ができていたとは言えないものでした。


神子 様:
他には、Excelを使うことのストレスから解放されたことも、改めて伝えたいです。
Excelの問題は様々ありますが、一度締めたExcelを間違って更新してしまった、一生懸命更新したExcelを保存せずに閉じてしまった、など悔しい思いもしました。

高橋 様:
弊社特有というよりは、Excelを使っている以上どの企業でも起こりうる残念なことだと思いますが、弊社も漏れなく経験しましたね。本当に大変でしたが、こういった事象がもう起こり得ないということも、現場の心理的な変化として大きな効果だと思います。




Scalebaseのおかげで、より複雑な売り方が可能に!これからの事業拡張に「ないと困っちゃう!」存在

-Scalebaseを一言でいうとどんな存在ですか?

神子 様:
回答に迷いますが、「ないと困っちゃう!」のがScalebaseです。もうExcelには戻れないという意味もありますし、将来的な構想としてScalebaseがあることを前提にできることが多くあります。

高橋 様:
そうですね。Scalebaseで契約管理を行うことによって、より複雑な売り方が可能になりました。新しく予定している商品やオプションのプランはますます複雑になっており、顧客・契約情報に対して、その都度新しい商品情報をプラスオンでしていくことでの対応を想定しています。

Excelで管理していると、顧客が複数のサービスやオプションを利用している際に、どの情報を1つの契約として考慮すべきか管理しきれない部分がありました。Scalebaseでは、契約の親子関係や内訳を綺麗に表現できるので、これからの事業の拡張性という意味でも、かなり期待しています。


社名   | PicoCELA株式会社
業種   | 情報通信業
従業員数 | 43名(2023年2月時点)
業務内容 | 無線通信に関する特許技術を活用した無線通信製品の販売・ソリューション・ライセンスの提供、及びクラウド監視システムの販売

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