社名/株式会社ケアコネクトジャパン
業種/情報通信
年間契約でサービス提供を行う場合、業界の特徴や取引先のニーズ等に応じて、月額(年額÷12ヶ月)や月割(年額÷3~6ヶ月)での対応を求められることがあります。
そこで今回は、年額保守サービスを提供する上での契約・請求管理の課題とScalebaseの貢献について、介護事業者向けにソフトウェア、及び運用保守サービスを提供する株式会社ケアコネクトジャパンのサービスデザイン室 室長補佐の大房様、ツナぐ課主任の立木様に、お話を伺いました。
-会社と事業の概要について教えてください。
大房 様:
株式会社ケアコネクトジャパンは、介護現場における介護・看護・リハビリ等の記録、利用者および職員、施設のスケジュール、介護報酬請求等の業務を管理する業務支援システム「CAREKARTE(ケアカルテ)」を提供しています。
2000年に介護保険制度が開始され、弊社は1989年の設立時から介護・福祉業に特化したシステムやソフトウェアを提供してきました。高齢者が増加しそれを支える現役世代が減少する中で、介護現場の生産性向上・業務負荷軽減に貢献しています。
-「CAREKARTE」での契約・請求管理に特徴はありますか?
立木 様:
介護記録システム「CAREKARTE」は、初期費用と年額保守の費用が掛かります。年額保守(ランニング費)は、システムサポート料、データセンター費用、クラウドサービス利用料の3項目が存在します。ただ、「CAREKARTE」内でご使用いただくソフトウェアが取引先によって異なるため、契約によって3項目から2項目のみになるなど、請求項目数も変動します。
また、提供先になる介護施設や障害者施設は年度単位で活動しているため、それにあわせて年額をベースに提供しています。ただ、決算期に更新月を合わせるために初年度の契約期間を調整したい、法人契約だが請求は各拠点にしたい、決裁権の関係で4ヶ月ごとの支払いにしたい、などのイレギュラーが多く存在しています。そのため、支払いに関しては月額(年額÷12ヶ月)や月割(年額÷3~6ヶ月)など、取引先にあわせた対応となっています。
安価なサービスではない「CAREKARTE」をよりご使用いただけるよう、バックオフィスとしても様々な契約・請求に対応し、奮闘しているといった状況です。
-Scalebase検討の背景、導入前の課題はどのようなものですか?
大房 様:
「CAREKARTE」内のオプションサービスとして、「ハナスト」という新サービスの販売を開始したことがきっかけです。「ハナスト」の料金は、ライセンス数×事業所数をもとに算出され、かつユーザーへの請求と仕入先への支払いが発生するサービスのため、ライセンスを含めた契約管理と毎月請求の体制構築が必要になりました。
「CAREKARTE」のランニング費用もエクセルで管理していたこともあり、従来から抱えていた複雑な契約管理の課題解消と、定額制新サービスに対応した請求書の発行を目的に、業務の見直しをはじめました。
Scalebase導入の決め手について教えてください。
大房 様:
Scalebaseの導入検討は、インボイス制度対応として請求書発行サービスの「楽楽明細」を1年かけて導入した矢先でした。併せて、前後の業務領域で「Salesforce」と「freee会計」を使用していたので、これらのシステムとデータ連携ができることが最優先でした。
この条件から年額・月額払いの契約管理と請求書発行の補助に対応しているサービスを探すと、我々のニーズに応えるような機能を網羅したものは少なく、Scalebaseは唯一といっていいサービスでした。
-Scalebaseへの移行はどうでしたか?
立木 様:
弊社の場合は「きれいな月額」ではなく、年額÷12ヶ月で計算した場合の小数点の切り捨て処理などをどのようにScalebaseで再現していくか、検討・検証に時間を費やしました。
また、インポートデータの作成についても、管理対象の契約件数が多く、間近に迫った請求から随時対応していました。月額での請求が約300件、年額での請求も毎月平均50件、繁忙月で約300件あるなど、1年を通して毎月データチェックを行っていました。
-Scalebase導入の効果をどのように感じていますか。
立木 様:
導入以前の業務と比較し、①②のフォーマット化と③の自動化を実現できました。月割(年額÷3〜6ヶ月)等にも対応できるようScalebaseの機能開発と運用の提案などもいただき、契約内容をうまく再現できたことで、毎月手作業で作成していた請求データ(Excel)が自動で作成できるようになりました。
<導入以前の業務>
① 契約一覧表(Excel)で全取引先の契約内容(金額等)を管理
② ①の一覧表を基に、1年間の請求一覧表(Excel)を作成
③ ②の一覧表を基に、請求書データ(Excel)を作成
④ ③のデータを請求書発行システムへインポート
また経理が請求書を確認したタイミングで、「様」の抜け漏れなどケアレスミスの指摘をよく受けていましたが、Scalebaseを経由してフォーマット化することで細かいミスもなくなったのは良かったです。
初期導入時のインポート対応に工数はかかりましたが、今後1,500件以上の契約と請求管理を1名(約1週間程度)でミスなく行えると思うと大きな効果だと思います。
-導入のタイミングとしては適切でしたか?
大房 様:
インボイス制度対応として「楽楽明細」(請求書発行ツール)を1年かけて導入した直後だったため、他システムとの兼ね合いという意味では最悪のタイミングだったと思います。ただ「ハナスト」のサービス展開にあわせて環境を構築でき、今後も増えつづけるであろう年額・月額サービスを踏まえた拡張性などを考慮すると、いいタイミングだったと思います。
立木 様:
請求書発行システムの移行がやっと済んで、「なんで今?」という気持ちは正直ありました。Excelでの契約・請求管理についても、更新作業者の確認や、作業タイミングの問題、表の崩れといった問題はありましたが、大きなミスはほとんど無かったので尚更でした。
大房 様:
そこに関しては、働き方が変わっていく中で業務全体のDXを推進したいという狙いもありました。
業務をまわす上で現在9名のアシスタントの方に入っていただいていますが、育児中の方や在宅の方も多くいます。そのため、請求書を紙で印刷して、封入して、ダブルチェックをしてといった作業を、オフィス内で対応することは不可能だと思っています。契約管理についても取引先ごとにイレギュラーが多いと、業務内容として覚えることが多くなってしまいます。
こうした背景もあり、Scalebaseだけでなく楽楽明細やSalesforceといったシステムを今回導入しています。20年以上使い続けたExcelをなくすことに不安はありましたが、働く場所や相手の時間を気にせず、ラクに業務を遂行できる環境づくりという観点では大きな進歩だったと思います。
-Scalebaseを一言でいうとどんな存在ですか?
立木 様:
「子ども」でしょうか。運用方法の検討だけでなく、膨大なデータの整備とインポートもあり、Scalebaseを育てていくのは大変でした。ただ、初回導入のインポートが完了するといつの間にか一人立ちし、データを管理してくれている。これからの「親孝行」が楽しみです。
-最後に似たような状況の会社様に向けて、何かお願いします。
立木 様:
弊社はいわゆる厳密な「サブスク」ではありませんが、Scalebaseをうまく運用することができています。
当初は「サブスク管理システムを導入したところで上手くいくのか?大変だしやりたくない。」と後ろ向きに考えていました。案の定、導入にあたって課題は多くありましたがアルプの皆様がなんとか解決しようと一生懸命考えてくださいました。
できないことは「できない」と突っぱねるのではなく、100%は叶えられなくても、それに近い代替案を必ず提案してくださいます。導入企業任せではなく、常に隣に・二人三脚で同じ立場に立って導入を進めてくださるので、弊社のように不安要素がある・導入に後ろ向きな企業にこそおススメします。
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