社名/株式会社ASAHI Accounting Robot 研究所
業種/情報通信
事業開始当初になんとなく始まったExcelでの契約管理。その限界は、現場の業務負担だけでなく、経営の販売戦略が理由で迎えることもあります。
今回は、顧客の要望に沿ったプラン・価格設計の実現に備えるために、円滑な請求オペレーションを構築した事例として、株式会社ASAHI Accounting Robot 研究所から取締役CTO 佐々木伸明様、総務 築達愛様に、お話を伺いました。
-会社と事業の概要について教えてください。
佐々木 様:
ASAHI Accounting Robot 研究所(以下、ロボ研)は、Microsoft社のパートナー企業として、Microsoft製品のライセンス販売、「Power Automate for desktop」による開発サポート、RPAのプロセス開発、DX推進サポート、AI-OCRの提供などを行っています。
元々は、あさひ会計グループ内の経営企画室として、社内のIT化やRPAの取り組みを行う1部署からスタートし、他社へのサービス提供開始にあたって、2019年に税理士法人から分社化して株式会社を設立しました。全国、世界の企業に向けて”ヒトとロボット協働時代を推進する”というミッションを掲げ、遊びごころを持って全力で取り組んでいます。
-ロボ研の契約・請求管理に特徴はありますか?
築達 様:
継続契約の取引は現在すべてScalebaseで管理していますが、提供サービスごとに分類すると、以下のような内容です。
①Microsoft製品のライセンス販売
月額利用料×ライセンス数をもとに請求を行います。Power Automate for desktopやMicrosoft 365をはじめ、製品が豊富に取り揃えられているため、提供内容を細かく管理する必要があります。日割りはありませんが、1ライセンス単位で提供しているため、月途中での追加・解約に伴う料金変更に注意が必要となっています。
②DXやRPAを進めていく上での技術的なサポートサービス
3プランをベースに年間契約で提供しており、月額もしくは年額で請求をしています。プラン自体は比較的シンプルですが、期中でのプラン変更が発生することもあります。
③AI-OCRのサービス提供
読み取り枚数に応じた従量課金を採用しており、1,000枚毎に月額5,600円のプランや、20枚まで基本料5,000円で以降250円/枚のプランなど、様々なプランが存在します。前月分の読み込み枚数から料金を計算し、請求書に枚数を記載する必要があるため、手間がかかるプラン体系になっています。
それぞれのサービスで契約の複雑さを感じながら、さらに顧客ごとに契約サービスや内容を細かく管理する必要があります。年払い・月払い、口座振替・振込などの支払方法、請求タイミングや振込期日、開発の案件などでスポット案件も含めて、相当複雑な管理が求められます。
-Scalebase検討の背景、導入前の課題はどのようなものですか?
佐々木 様:
経営視点で、お客さまの要望に合ったサービス提供ができるよう、より多くのプランを検討したいというのがきっかけです。ただExcelベースの顧客・請求管理をみていると、今のプラン数でも担当者がパンクする心配がありました。顧客数が増え、さらに複雑かつ多様な契約の管理が求められると思うと、まずは体制を整備することが優先だと考えました。
築達 様:
まさに現場でも、顧客に請求書の誤送付(請求書の送付先アドレスの誤り)を起こすということがありました。事業開始当初になんとなく始まったExcelでの契約管理も、事業の成長に伴い限界に達していました。
-Scalebase導入の決め手について教えてください。
佐々木 様:
Scalebaseを知ったのは展示会でした。参加したのは別の役員ですが、共有を受け、まさに探していたサービスだと感じました。
導入のポイントは、継続課金の複雑な料金設定に対応できる点、社内で利用している会計ソフトfreeeと連携ができる点、拡張性という意味でAPIを提供している点でした。ただ、いずれにしろExcel・スプレッドシートではもたないため、他サービスとの比較というよりは、Scalebaseを我々がどう使いこなすかを商談時から考えていたと思います。
-Scalebaseへの移行はどうでしたか?
築達 様:
2022年11月末に導入が決定し、12月から3か月の準備期間を経て、本番稼働に進みました。
12月~1月:顧客情報整理、検証環境でのアイテム作成、契約作成
2月:本番環境に移行し引き続き契約の登録、freee環境と連携確認・テスト
3月:テスト稼働と、従来の運用で処理した請求との比較
4月:完全移行
弊社は提供プロダクトが5種類あり、そのなかでさらに5〜10程度のプランがあるため、まず商品マスタの作成が大変でした。さらにそこから1社の契約の中でいくつもの商品マスタが紐づくので、移行・確認作業は時間がかかりました。今までExcelで管理していたので、Scalebaseに登録するまでのデータ整備には苦労しましたが、CSの方と丁寧に進めたことで、きれいな形で運用できたと感じています。
-Scalebase導入の効果をどのように感じていますか。
築達 様:
請求業務にかかる時間を6割ほど削減できました。
特にExcelとの違いを感じるのは、月途中でのライセンスの追加・解約や、プラン変更の対応です。例えば、契約変更があった際、今まではExcelを更新し、請求書を発行するfreeeを更新し、月初に双方の最終確認を行うなど、複数の作業が発生していました。今ではScalebaseを更新するだけで、freeeにも自動連携され、請求書の発行ができるので負担が大きく減少しました。
また、先々の契約変更・解約等の管理も、受け取ったタイミングでScalebaseを更新するだけで済むようになりました。freeeの定期請求機能は毎月請求書を発行してくれますが、対象月が到達するまで修正できないので、Scalebaseから連携することで対応漏れを防ぐことができたのは大きな効果です。
他にはAI‐OCRの料金計算も、読み取り枚数のデータをアップロードするだけで、顧客ごとのプラン・単価に合わせて自動計算を行ってくれるため、計算作業の工数やミスの心配も無くなりました。
(契約タイムラインでは、契約変更の履歴、先々の変更予約を管理できます)
-今後、Scalebaseに期待することはありますか?
築達 様:
Microsoftの方でライセンスの値上げが行われた際、弊社でもお客様に対して価格変更の対応が必要になりました。Excelで1件1件対応していたら、おそらく相当な工数が発生してたと思います。Scalebaseでは商品マスタの金額を変更するだけで一括で対応できたため、簡単に済ませることができました。ライセンスの値上げの件では、Scalebaseのありがたさを本当に実感しました。
佐々木 様:
今回の件は外的な要因による値上げの対応ですが、販売戦略の観点でも色々な施策を試したいと考えています。
サポートプランにおける月単位での契約期間設定、チケット制の導入など、よりハードルの低い形で提供できればと考えています。そのような狙いがある中で、契約・請求管理の問題が解消されたことで、料金やプランについて自由に考えることができるのは非常に頼もしいです。Scalebaseはこれからもっと活躍してくれると思います。
築達 様:
そうですね。自分の固定業務のなかでやりくりをしているので、新しい料金プラン等の話があると、今までは受け入れたくない気持ちが少しありました。それくらい心理的なハードルは高かったです。今では、商品マスタをもとにScalebase内で効率的に対応できるため、負担に感じずにうまく対処できると思います。
-Scalebaseを一言でいうとどんな存在ですか?
築達 様:
Scalebaseは、様々なプラン提供・契約変更でも契約情報を把握でき、「お客さまの契約状況を把握する上でなくてならないもの」です。Scalebaseがなくなると、お客さまへ請求ができなくなってしまうので、命綱だとも思っています。
継続課金でも、定額で価格の見直しもなければ、Excelでの管理でもそこまでの負担ではないかもしれません。ただ、新しいサービスやプランを提供していきたい、契約内容が変動するといった場合、契約・請求管理システムは貴重だと思います。
社内で契約・請求管理に悩まれている場合は、Scalebaseのような管理システムで効率的に管理していくことをおすすめします!
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