2024.10.16
債権とは、売掛金や貸付金など、後払いの取引で提供を行った商品・サービスの代金を受け取る権利のことです。債権を回収できなければ、会社を運営していくことができないため、大きな影響を与えます。
ここでは、キャッシュフローにおいて重要な債権管理について、業務フローや効率化のポイントを解説しました。
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目次
債権管理とは
債権管理の目的
債権管理の業務フロー
債権管理が行えるシステム
債権管理を効率化するポイント
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債権管理とは、売掛金や貸付金などの債権を管理する業務です。
特に、後払いの取引で商品やサービスの提供を行った場合、企業は売掛金の債権を持っています。債権が回収できなければ、資金繰り、企業の信用評価、融資条件にも影響します。そのため債権管理は、与信管理や債権リストの作成、未払い債権の対応などを含み、企業経営において極めて重要です。
事業運営には、必ずキャッシュフローが発生します。そのなかでも債権は、まだ現金化されていない資産を指すため、債権回収を行わなければ売上を得られていないことになります。
債権管理には、下記のような目的があります。
企業は日々多くの取引を行い、売掛金や貸付金などの債権を保有します。
取引先、債権の種類や金額、回収状況などを把握することで、自社の財務状況がわかり、将来の見通しも立てられます。経営に関する意思決定の情報源や、債務の履行にも必要となるため、債権の把握は非常に重要です。
売掛金や貸付金などの債権には、支払期限や返済期限が設定されており、期限通りに債権回収が行われているかは非常に重要なポイントです。守られない場合には督促業務を行わなければなりません。
債権管理表を作成するなどして入金予定日を可視化し、債権の回収漏れを防ぐことで、企業の財務安定性が確保できます。
債権には時効という概念があり、債権の権利を行使できるときから10年、または、その事実を知ったときから5年経過すると債権が消滅します。時効が成立してしまうと債権の請求が行えなくなります。債権の消滅時効を防ぐためには、法的手続きも視野に入れた催促活動が必要です。
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取引先の信用調査から与信限度額の設定までのプロセスを、与信管理といいます。取引先の信用調査を行い、取引相手として問題がないか、特に、反社会勢力でないかのチェックは確実に行いましょう。
そして与信限度額を設定します。取引先の経営状況や支払能力、過去の取引履歴などの情報を信用調査会社のデータベースや自社調査によって集め、その情報を基に与信限度額を設定します。与信限度額とは、取引を行うことができる限度額です。与信限度額は定期的に見直し、変更が必要であれば調整します。
契約書の内容にもとづいて取引、サービスの提供、請求、入金が行われていきます。そのため、債権回収において問題が生じた場合も、契約書の内容が法的根拠となります。業務を円滑に進めるため、契約書のリーガルチェックや、契約締結後の契約管理は欠かせない業務になります。
契約書の内容にもとづいて、請求を行います。請求書には支払い期日や支払い方法が明記されます。また、この段階で債権管理表を作成し、売掛金の発生状況を記入します。債権管理表には、入金があった際の入金日や繰越額も記入できるようにしておくと、請求管理から入金管理までスムーズに行えます。
取引先からの支払いがあった場合、入金を受領し、売掛金との消込を行います。督促業務を素早く行うため、入金消込には正確性とスピードが同時に求められます。入金額と請求額に差分があった場合には、その原因を突き止め、対応が必要です。
⇒【参考記事】入金消込とは?注意すべき点と効率化のポイントについて解説
支払い期限を過ぎても回収ができない債権は、滞留債権となります。滞留債権が発生した場合は、督促を行います。督促は、電話やメール、書面を利用して行われます。最終的には、法的手続きを検討することもあります。
Excelやスプレッドシートは、カスタマイズ性が高く、データの整理、計算、グラフ化など、さまざまな機能を組み合わせて利用できます。また、広く普及しており比較的低コストで入手できます。
債権管理を行う上でも柔軟なツールとして活躍しますが、データの入力や更新を手動で行う必要があります。処理データが多い場合には膨大な時間と労力がかかり、入力ミスや計算ミスが発生するリスクがあります。
販売管理システムは、受注後における販売情報、請求、入金までの一連の活動を管理するためのソフトウェアです。販売プロセス全体を一元管理するなかで、請求情報=債権情報として活用できます。また、請求書の作成、入金ステータスの更新等にも対応し、効率的な債権管理が可能になります。ただし、初期費用や運用コストがかかります。
債権管理システムは、債権を管理するための専用ソフトウェアです。販売管理システムと似ていますが、より債権管理に特化しており、与信管理、請求書発行、入金情報の反映と入金消込、滞納処理などの機能を提供し、債権に関わる業務を一括管理します。
計算ミスや入力ミスなどの人為的ミスをなくし、精神的負荷の大きい督促業務も行えます。ただし、こちらも初期費用や運用コストがかかります。
請求代行サービスは、債権管理を外部の専門業者に委託できるサービスです。請求や滞納処理などをまるごと代行してもらえるため、業務負担を大幅に軽減できます。
未払いに対する保証も受けられるため、貸し倒れリスクも削減できます。ただし、請求代行サービスは債権管理に関する専門知識や経験を持っていますが、業務の外部委託により一部の業務コントロールを失う可能性もあります。またサービスの利用には一定の手数料がかかります。
与信管理は、滞留債権の発生を予防し、リスクを最小限に抑えるために重要です。与信管理において取引の有無や与信限度額を判断出来ていれば、入金が正常に行われ、督促業務を行う必要がありません。信用調査は、ツールの導入や与信管理システムの導入により効率的に行えます。
債権管理表は、債権の情報を整理し、管理するための手段です。Excelやスプレッドシートでも作成できますが、データの入力や更新を手動で行う必要があり、入力ミスや計算ミスが発生するリスクがあります。また、取引件数が増大した場合には膨大な手間と時間がかかり、情報が反映されるまでのタイムラグも発生します。
債権管理表作成の効率化には、請求書、支払い情報、滞納情報などの必要なデータを自動的に取得し、リアルタイムで反映してくれるシステムがあると便利です。これにより、迅速な意思決定や問題の早期解決が可能となります。
請求書や支払通知書の作成は、定められた締め日に合わせて定期的に行う必要があります。取引先が多くなると発行件数も増え、担当者の負担増加が懸念されるばかりか、人的ミスのリスクも高まります。
これらを自動的に生成できるシステムがあれば、請求書の発行・送付がスムーズに行え、また郵送代などの経費削減も行えます。
入金消込業務は、締め日付近にまとめて発生するため、取引先が多くなると短期間に膨大な数を処理しなければなりません。振込手数料が引かれている、消費税の計算方法が異なる、複数の取引をまとめて入金した、などの理由により、差分が生じやすく、確認に手間がかかります。
入金情報を自動取得してリアルタイムに反映し、自動で入金消込を行えるシステムがあれば、手作業による消込ミスを防ぎ、正確な債権管理が可能となります。特に、滞留債権が発生した場合は、スピーディな督促業務が重要です。入金消込から督促までのフローを効率化することで、支払い遅延・滞納のリスクを低減し、キャッシュフローの改善を図れます。
「Scalebase ペイメント」は、請求書発行システムです。法人向けビジネスの主流な決済手段である請求書の発行・送付機能に加え、クレジットカードや口座振替など複数の決済手段・情報を一元管理し、代金回収のサポートまで対応しているのが特徴です。
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