2024.12.20
エクセルによる日割り計算は手軽に始められる一方で、サブスクリプション型ビジネスへの適用には限界があります。本記事では、エクセルの日割り計算の基本手順から、管理上の課題と解決策について説明し、多彩なプライシング戦略を支えるシステムの選び方まで解説します。
また、サブスクリプションビジネスにおける従量モデルの魅力や、具体的な金額の算出方法、プライシングの見直しの重要性など、事業成長に役立つプライシングの考え方を分かりやすく解説した資料もございます。詳しく知りたい方は「サブスクリプションにおける料金設計(プライシング)の基本」をあわせてお読みください。
目次
エクセル日割り計算とは
サブスクにおけるエクセル日割り計算の課題と解決策
多彩なプライシング戦略を加速するシステムの選び方
サブスク事業の契約管理、料金計算、請求書発行・代金回収までを支える「Scalebase」
エクセルを使った日割り計算は、サブスクリプションサービスの料金計算などで利用される方法です。月額や年額などの固定料金ではなく、利用期間に基づいた料金設定が求められる場面で、この方法が役立ちます。たとえば、サービスを月の途中で契約または解約する場合、使用日数に応じた請求が必要です。
エクセルの関数を使用して、シンプルな月額料金を日割り計算する基本的な計算手順は次の通りです。
①「利用開始日と終了日」を設定する
まず、集計対象の利用期間の開始日と終了日を設定します。これにより、正確な集計期間が特定できるようになります。また、開始日を「A列」、終了日を「B列」に入力するなど、表のレイアウトを整理しておくと見やすくなります。
②「利用日数」を求める
次に、エクセルのDATEDIF関数を使用して、指定期間の利用日数を算出します。例えば、「=DATEDIF(A2,B2,"D")」といった式で開始日から終了日までの日数が求められます。
DATEDIF関数は「=DATEDIF(開始日,終了日,単位)」のように記述します。第3引数の「単位」は、日数を求める時に"D"、月数を求める時に"M"、年数を求める時に"Y"と指定するだけで、簡単に値を求めることができます。
➂「1日あたりの料金」を求め
月額料金を日数で割ることで1日あたりの料金を計算します。例えば、月額が30,000円で当該月が30日まである場合は、30,000円÷30日=1,000円となります。
➃「合計金額」を計算する
最後に、1日あたりの料金と利用日数を掛け合わせることで、期間に応じた正確な請求金額が算出できます。エクセルではこの数式を活用することで、各行に異なる計算を自動的に適用できます。例えば、「=日額×利用日数」とすることで、各顧客に応じた正確な金額が自動的に算出できます。
しかし、サブスクリプションサービスでは、シンプルな定額課金に加え、利用量に応じた従量課金などの料金体系があります。また、携帯電話の通話料金のように、定額課金と従量課金を組み合わせた料金体系も存在します。
サブスクリプション事業者は、このようなプライシングプランを導入することで、定額課金で一定の収益を確保しながら、従量課金で顧客の利用状況に応じて利益を最大化することができます。しかし、エクセルで管理する場合にはいくつかの問題が伴います。特に契約内容が多岐にわたる場合や、日割り計算が頻繁に発生するケースでは、エクセル管理の限界が明確に表れることがあります。
エクセルによる日割り計算は、手軽で柔軟性があるものの、次のような課題があります。
ヒューマンエラーの発生 エクセルを使った手作業を伴う計算は、数式の設定ミスやデータ入力の誤りが起こりやすく、誤った料金が顧客に請求されるリスクが高まります。特に、契約内容が複雑で多様な場合は、一つのミスが大きな影響を及ぼす可能性があります |
データ管理の複雑化 顧客数や契約のバリエーションが増えると、エクセルシートの数や内容が膨大になり、管理が煩雑になります。また、複数の担当者が共有する際には、データが重複したり、バージョンの管理が難しくなったりするリスクもあります。さらに、エクセル自体が重くなり、ファイルが破損するリスクも考慮しなければなりません |
これらの課題を解決するためには、サブスクリプションサービスに適した機能を持つソフトウェアを導入することが重要です。
料金の自動計算機能が充実していること 手作業による計算ミスが減り、日割り計算が自動化されることで正確な料金計算が自動で行えます |
確認機能が充実していること エラーや不整合が発生した場合にはシステムが警告を出す機能を備えるシステムを選定すれば、品質管理も容易になります。 |
従量料金制を検討する企業は増えていますが、エクセルを使った手動計算では、料金プランが複雑になると料金請求業務の運用負担および誤請求のリスクがネックとなり、新しいプライシングの導入に踏み切れないという声をよく耳にします。
特に従量料金は業務運用が複雑になりやすく、エクセルで管理する場合、導入や運用の工数が初期から膨大になる可能性があります。これは、複数の料金プランを提供している事業にとって切実な課題です。
多様な従量課金パターンに対応するためには、サブスクリプションビジネスに適した企業ごとの特別な契約やキャンペーンなど、複雑な課金体系に対応できることが重要です。これにより、従量課金プランを含めた多様な収益モデルを活用し、収益基盤の強化や安定化を実現できます。
また、使用量データをインポートするだけで、自動的に顧客ごとの契約条件に基づいた正確な料金計算ができることも欠かせません。これにより、締め日から請求書発行までの限られた時間内でも迅速で正確な請求処理が実現し、業務効率の向上とともに、顧客からの信頼性も高められます。
サブスクリプションビジネスの成功には、多様な従量課金パターンへの対応に加え、多彩なプライシング戦略の実現につながる機能を押さえたシステムを選定することが重要です。
一人ひとりの顧客に合わせたサービスを提供し、それに合わせて請求するには、まず契約内容やサービスの利用状況、課金方法、契約期間などの管理など、契約管理から請求処理までのプロセスを一元化することが非常に重要です。一元管理をおこなうことで、契約変更やアップセルが発生した場合でも、シームレスな対応が可能となります。また、契約内容が請求プロセスと連動するため、業務効率が向上し、ミスの削減にもつながります。
システムで売上推移や主要なKPIのレポートを自動的に作成することで、経営判断に必要なデータを即座に確認できます。たとえば、契約数の増減やリテンション率、平均単価の推移などの指標を可視化することで、攻めのプライシング戦略の立案にも役立ちます。
サブスクリプション・従量課金ビジネスを成功に導く販売・請求管理システム「Scalebase」を紹介します。
Scalebaseは、営業が使用するSalesforceなどのCRM・SFAと、経理が使用する会計ソフトの間に位置するサービスです。サブスクリプションビジネスならではの複雑な契約形態、従量課金において取引量に応じて変動する料率設定、オプション機能の追加などを踏まえた契約変更の履歴管理に対応しています。請求管理では、Scalebaseで設定した計算式(商品マスタ)と使用量データのインポートによる料金計算、サービス・オプションを組み合わせた合計請求額などを自動で算出するため、ミスなく迅速に請求データの確定が行えます。
作成された請求データはScalebaseから請求書の発行、もしくは決済システムへ連携され、毎月の請求業務の効率化に貢献します。
Scalebaseは、レポート機能も充実しています。契約・請求データをもとに毎月のMRRやChurn Rateといった事業指標の可視化だけでなく、対象月における契約改定一覧や、契約更新一覧などのレポーティングにも対応しています。毎月、顧客に出す請求のデータをそのまま活用するため、SFAやSRMと比較してより正確なデータであることが大きな特徴です。
・従量課金クラウドでの活用例
エクセルによる日割り計算は簡便である一方、ビジネスが成長してくると業務負担とエクセル管理の限界が顕著に現れるようになります。特にBtoB企業におけるサブスクリプション型ビジネスでは、精緻な料金計算や契約管理が求められるため、適切なシステムの導入が重要です。本記事を参考に、サブスクリプションビジネスに適したシステムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
また、従量料金計算でお悩みの場合は、サブスク企業が多く使用する、販売・請求管理システム「Scalebase」をぜひチェックしてみてください。サービスの詳細について知りたい方は「従量料金計算の業務効率化 | Scalebase(スケールベース) | 」から資料をダウンロードいただけます。
LOADING...
LOADING...
ご不明な点はお気軽にお問い合わせください。
料金や機能など詳しくご案内します。